"Go the Distance" on Ice


ロジャー・バートが1997年に歌った、ディズニー映画『ヘラクレス』の曲。この歌の仕事が舞い込んできたのは、The Who's Tommyのツアーの最中だったという。高く、若く切ない声を買われての採用だった。すでに、30代なかば。


1985年、23歳で『ビッグ・リバー』のトム・ソーヤ役(リプレイスメント)としてブロードウェイデビューしたものの、その後はオーディションを受けても受けても、ずっとリージョナル公演、または国内・海外ツアー組。ツアー先から車を飛ばしてオーディションに行ったことも何度もあったらしい。それでも結局、旅暮らし。舞台のない期間はニューヨークのレストランでバーテンとして店に立ち続けた。30歳になる前に一度、役者を続けるか、やめるかの岐路に立ち、続けると決めて選んだ道の、5年先。まだ、夢は夢のままのこの時期。ブロードウェイの舞台に立ちたい、大きな役を演じたい、その夢はあきらめたくないから毎日をきちんと積み重ねてゆく、という気持ちは、まさにこの歌に重なる。


昨日行なわれた「AIGスター生命 Presents Carnival on Ice」で、あの、王子様みたいに美しいジェフリー・バトルくんが、この曲で優雅に滑ったそうです。もう一曲、サプライズなプログラムもあったようで、ジェフリーくん目当てで十分楽しめそう。もちろん日本人選手も出てます。


ちなみに"Go the Distance"、3月に海外で初めて滑った新作のようで、そのときは確実にロジャーのバージョンだったけど、日本だから日本語吹替えバージョンだったり……しないとよいのですが。

オンエアは、5月3日(木)正午〜13時55分、テレビ東京にて。


【追記】

見ました。王子様・バトルにぴったりの選曲。若きヘラクレスの不安や希望を美しいスケーティングとダンスで表現していました。歌は確実にロジャー・バートだったのでオリジナル・サウンドトラックのはずですが、前奏や間奏の楽器の鳴り方がちょっと違うように感じたのは、スケート会場の音響のせいでしょうか。



【追記2】

一応、この曲へのリンクを張っておきます。

Hercules
Amozon.co.jpの"Hercules"サウンドトラック盤へのリンクです。
12番が該当の曲ですが、二度目に出てくる(Reprise)を含めて完結するので、このサントラで聞いていただくのが一番おすすめです。


オンラインでは、モーラで購入できます。日本のiTunesストアには残念ながらありません。

※モーラで購入した楽曲は、iPodでは聞けません。外に持ち出せるのは、指定の機種のみです。






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