Fully Committed
Fully Commitedの台本、仕事の合間に読む。ほんのちょっとだけ読む。
売れない役者のサムが交換手のバイトをしているレストラン。次々と変な人から電話がかかってくる。サムはもちろん、その、ほぼすべての登場人物約40名を一人で演じる芝居。
……だ、だめだ、やっぱり面白すぎる……ちょっとだけ、でやめるのがつらい。
ロジャー・バートの声と感情表現の幅広さ、素早い使い分けを思い浮かべて読むとドライブ感がさらに増す。
これ、生で見たら笑い死ぬかも。見たかったなあ。
ただのコントではなく、役者という仕事への愛と敬意もこめられた、ぬくもりのある台本。心からの「Break a leg」という台詞も出てくる。バイトだからとバカにする空気は一切なく、どんな過酷な環境にいても、常に感謝し、誠実であろうとする若い役者達の思いが随所に見え隠れして気持ちいい。いつかまた、熱意のある若い役者さんで上演してくれたらうれしいなあ。ぜひぜひ見たい。
ロジャー・バートがかつて演じた作品の台本は、けっこう手にはいるが、中でもとびっきり楽しい一本。Billy Bishop Goes to WarとこのFully Commitedの二冊はとくにおすすめ。